お礼状を送るにあたってもっとも気をつけたいポイントは「時期を逃さないこと」です。
なるべく早く2〜3日以内に書いて送るのがベストです。
もし都合で遅くなってしまった場合でも、お詫びの言葉を一言添えて必ず送るようにしましょう。
「お礼状」とは「感謝の気持ち」を伝えるものですので、ストレートかつ簡潔な表現が好まれます。
とはいえ、あまりに礼儀を知らないままではかえって印象を下げてしまいかねません。
お礼状の基本的な形式は「1:挨拶」「2:お礼(報告)」「3:近況(抱負)」「4:結び」の4つから成ります。
また、お礼状は基本的に「お礼」以外の用件を記してはいけません(たとえば何かを催促するような内容を併記するなど)。
せっかくのお礼が「ついで」の用件にも捉えられかねず、その場合決して印象は良くありません。
これは意外かもしれませんが、文面には「お返し」であることを明記すべきではありません。
「お礼」はあくまでも自発的に行うもので「貰ったからお返しした」といった、義務的なニュアンスを避けるためです。
このような最低限の「お礼状」のマナーを知っておくだけで、お相手の印象も高まるはずです。
結婚祝いのお礼状は「内祝い」の品と一緒に送るのが一般的です。
文面には、お礼の言葉とともに「新生活への抱負」や「今後の末長いお付き合いをお願いする挨拶」を記しておくと良いでしょう。
[例文(かしこまった場合)]______
晩夏の候 ◯◯様におかれましてはご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたびは、私どもの結婚に際しまして、過分なお心遣いをいただき、誠に有難うございました。
なにぶん未熟な二人ではございますが、力を合わせて幸せな家庭を築いて参りたいと存じます。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。
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[例文(友人・知人の場合)]______
暑い日が続いていますが、お元気ですか?
このたびは、私たちの結婚を祝ってくれて本当にありがとう。
私も、旦那(妻)も、とても喜んでいます。
新居もようやく片付けが終わりました。
◯◯ちゃんも、ぜひいちど遊びにいらしてくださいね。
まずはお礼まで。
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出産祝いのお礼状も、結婚祝い同様「内祝い」に添えて送るのが一般的です。
文面には、お礼の言葉とともに「子供の名前(と由来)」を記すと良いでしょう。
[例文(かしこまった場合)]______
晩夏の候 ◯◯様におかれましてはご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、先日は長男の誕生に際しまして、ご丁寧なお祝いを頂きまして誠にありがとうございました。
長男には、◯◯という願いを込めて、◯◯(ふりがな)と命名いたしました。
母子ともに健康に過ごしておりますので、どうぞご安心くださいませ。
今後は、これまで以上に夫婦ともに力を合わせて育児に専念して参る所存ですので、
どうぞ倍旧のご指導のほどを、宜しくお願い申し上げます。
なお、ささやかではございますが、内祝いの品をお送りさせて頂きました。
どうぞご笑納いただければ幸いでございます。
まずは書中をもちまして、御礼申し上げます。
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[例文(友人・知人の場合)]______
毎日暑い日が続きますが、お元気ですか?
先日は、長男◯◯の出産にあたりお祝いの品をいただいて、本当にありがとうございます。
息子も早速気に入った様子で、喜んで使わせていただいています。
おかげ様で、初めての育児に戸惑いながらも、息子の成長に毎日驚く次第です。
親としての自覚も、日に日に強くなっていくような気がして、身の引き締まる思いです。
ささやかなものですが、内祝いの品を送らせていただきました。
ご笑納いただければ幸いです。
どうか、夏バテなどには気をつけてくださいね。
まずはお礼まで。
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以外と知らない「熨斗」について見てきました。
「お礼状」を書く際には、以下のポイントに注意しましょう。
1: なるべく早い時期に出す
2: 最低限の形式は守る(挨拶・お礼・抱負・結び)
3: お礼状には「お礼」以外の内容は記さない(催促など)
4: 「お返しする」という表現は使わない
この4点を守りながら、あとは自分の気持ちをストレートに表現すればお相手にもきっとその想いが伝わるでしょう。
めったには書かない「お礼状」に慣れないことも多いでしょうが、
なにより文面に「あなたらしさ」が出るように心掛けてみるのが良いでしょう。