「内祝い」とは、一般的に「お礼を頂いた人に対して、お返しの品をプレゼントすること」とされています。
結婚や出産・入学などのシーンに、家族や知人から頂いたお祝いに対して「感謝の気持ちを伝える」ための日本古来の風習です。
ところで、現在と昔とでは「内祝い」の意味が違っているのをご存知でしょうか?
昔の「内祝い」では、お礼を受け取っている・いないに関わらず祝い事があればその報告を兼ねて周囲に贈るものでした。
一方現在では、頂いたお礼にたいする「お返し」の意味合いが定着していると思います。
いまもなお、昔の風習で「内祝い」を行う家庭もあるようですが、お相手によっては「お礼を催促されているのかも」と感じてしまうことがあるようです。
本来の「内祝い」の意味からすればそのような心配は全く不要なのですが、やはりそれだけ現在では「頂いたお礼に対して贈るもの」という趣意が浸透しているようです。
「内祝い」を贈るときには、お相手に合わせたタイミングで贈るように心がけたほうが良さそうです。
「内祝い」を贈るべきシーンは、主に以下の7つです。
1: 結婚
2: 出産
3: 新築
4: 入学
5: 成人
6: 就職
7: 快気
「内祝い」とは「喜び」をおすそ分けする「気持ちのプレゼント」です。
また先にも述べたように、本来「内祝い」とはお礼を頂いている・いないに関わらず贈るものでした。
しかし現在では頂いたお礼に対する「お返し」の意味合いが強く、後々の余計なトラブルを避けるためにも、
あらかじめ贈るタイミングにかんして家族などと相談してみたほうが良いかもしれません。
もちろん「内祝い」には相応のマナーがあります。
せっかくの祝い事なので、お相手にも気持ち良く受け取って頂きたいですよね。
「内祝い」を贈る前に、最低限知っておきたいマナーを学んでおきましょう。
1: 贈る時期は1ヶ月以内に
「内祝い」を贈る時期は、最低でも1ヶ月以内に贈るのがベストです。
どうしても遅くなってしまう場合でも、2ヶ月を超えない範囲で贈るべきでしょう。
結婚や出産などのあとはバタバタしてしまうことも多いため、あらかじめ準備をしておくとスムーズです。
2: 内祝いの相場
およそ頂いた金額の半額〜1/3程度が「内祝い」の相場です。
あまりに高価な品を贈ってもお相手に気を遣わせてしまいますし、逆に相場以下のものでは失礼にあたってしまいます。
贈るお相手の立場などを加味しながら、相場に合わせて商品を選ぶと良いでしょう。
3: 水引・熨斗(のし)について
「水引」は一般的に、紅白もしくは金銀のものを使用します。
結び方には主に「蝶結び」と「結び切り」の2種類がありますが、それぞれ意味合いが異なるため注意が必要です。
「蝶結び」は「繰り返してよいこと」に使用されます。例えば「出産祝い」や「新築祝い」などがそうです。
一方「結び切り」は「繰り替えしてはならないこと」に使用されます。例えば「結婚」や「快気祝い(病気)」「弔事」などで使用されます。
「熨斗」には、水引を区切りとした上段に祝い事の内容を記し、下段には自身の姓を(結婚内祝では夫婦の姓または名を連名で)記します。
上段は一般的に「内祝」とするか、もしくはそれぞれの祝いに応じて記します(「新築内祝」「快気内祝」など)。
1: 奇抜なデザインは控えるべき
「内祝い」には、なるべくお相手が喜んでくれるものを考えましょう。
どれだけ自分が気に入ったとしても、あまりにデザインが奇抜なものや、個性の強いような商品は避けたほうが無難です。
2: 名入れや写真も控えるべき
例えば出産内祝いに、赤ちゃんの写真がプリントされた品物を贈る方もいらっしゃいます。
嬉しさあまって…という気持ちはお相手も察してくれるかもしれませんが、やはり貰っても困るという意見が大半です。
また、赤ちゃんが欲しくても出来ない家庭もなかにはいらっしゃるはずですので、そういった方への配慮も必要です。
どうしても入れたい、というのであれば身近な親族のみのために用意するにとどめたほうが無難です。
3: 縁起の悪いものは避ける
お相手によっては「縁起」を気にする人もいます。「内祝い」はめでたいことですので、縁起の悪いものは避けましょう。
縁起の悪いものとして代表的なのは、4(死)や9(苦)の数字にちなむものです。
逆に縁起物として知られるのは「丸い形(角がない)」のもの、もしくは8(八=末広がり)にまつわる品物は縁起物とされ、広く喜ばれる傾向にあります。
結婚や出産などは、人生において「特別なイベント」です。
そのため「内祝い」を贈る機会もめったにないため戸惑うもの仕方のないことかもしれません。
とはいえ、お相手に失礼のないよう最低限のマナーは守るべきです。
せっかくのめでたい出来事だからこそ、これまでお世話になった人に最大限の感謝を伝えられれば嬉しいですね。